凛と、背筋を伸ばして。

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子どもが成長したら、このキッチンで料理教室を開こうと思っているんです。

「今日は、豆ご飯と炊き合わせをメインにしましょうか。うすい豆やタケノコが美味しい季節ですから。」と奥様。
最近、よく行くスーパーに地元農家さんの有機野菜コーナーができたそうで、新鮮な旬の食材を使う楽しみが増えたとおっしゃいます。
朝採りのタコノコは、買ってすぐ丁寧に灰汁抜きして下ごしらえ済み。
「そのまま炙って、生姜醤油で食べるのもいい。お酒のつまみに最高ですよね」とおっしゃるご主人の分も、ちゃんと水に浮かべてあります。

穏やかな空気感をまとっておられる奥様ですが、独身時代は意外にも仕事一筋だったとか。
何事も究めたい性格ということで、ご結婚後に魅入られたのが、「料理の奥深さ」でした。
息子さんが小学生となり、昼間に短時間のお仕事を始められた今も、朝食から「一汁三菜」を守るのが奥様のルール。
その場で加熱調理する温かな主菜に、休日に作り置きしておいた常備菜を2品添えます。
食材はできるだけ無添加のものを使用。
お仕事がない日は、下ごしらえから手間ひまかける料理をつくれるのが何よりうれしいそうで、オリジナルレシピも数えきれないほどお持ちです。

「私たちは毎日、キッチンでたくさんの命をいただいています。
そこに立つと背筋が伸びて、真摯な気持ちになれる、そんな場所にしたいと思いました。」
そうおっしゃる奥様が選ばれたのは、大地の恵みから生まれた無垢の木のキッチン、スイージー。
「シンプルだけど、たおやかな美しさって言うんでしょうか。私たちが忘れかけている、日本人古来の慎ましさに似ているような気がします。」

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新しいアイデアと、家族の笑顔が生まれる場所。

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調理を終えると、奥様は「今日もありがとう」と語りかけながら、そっと両手で調理道具をそれぞれの居場所に戻されます。
日々使いこなされている道具や食器の数は、それほど多くはありません。
「いろいろ試してきましたが、結局、ひとつで何役も果たしてくれるような単純なアイテムこそが“新の機能美”じゃないかな、と。
たとえば木の器。熱いものを入れても、冷たいものを入れても人の手にやさしい温度で持てるし、どんな料理にも合うんですよね。」
ほかにも鉄のフライパンや琺瑯(ほうろう)の鍋など、いつしか素材そのものの良さを生かしたアイテムが自然に残ってきたのだとか。
スイージーの木の質感とともに、シンプルで大きな引き出しを気に入られているのも、「決してたくさん詰め込みたいわけじゃないんです。大切に選びぬいた道具や食器を、ゆったり静かに休ませてあげたいから。引き出しの底板がステンレスなのも、清潔に使えてとてもいいですね。」

新居の完成と同時に、日々の食卓の記録として始められたブログは、すでに固定ファンが付いておられるのだとか。
今では、暮らし方の取材依頼や、レシピ本出版のオファーもあるそうで、「お役に立てるならやってみようかなって。いずれは、料理教室を開くことも考えています」と奥様。
「もともと仕事人間でしたし、やっぱり妻になっても母になっても自立していたい。
主人や息子も応援してくれています。
“食”を一生の仕事にできれば」と、大きな夢を語ってくださいました。

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1. 「厨房」のイメージで選んだ2つのワークトップ。
2. 見れば見るほど、丁寧なキッチン。
3. 今も、私の原点になった本をキッチンのそばに置いているんですよ。
4. この間仕切りに活かせる収納に出会っとき、今に受け継がれる「和のこころ」を感じました。

A様邸。 ご主人様(39)/ 奥様 (35)/ お子様 (7)

住居形態:戸建て/新築

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