日々、まろやかに。

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一生続いていく「食」を通じて、終わりのない生きがいができた。

ダイニング・キッチンの上に渡された力強いあらわし梁。
リビングには、吹抜けのタテの広がりを強調する板貼りのアクセントウォール。
木の色ムラや節も、あえて意匠として楽しんでおられるご様子。
「僕が提案しました」というご主人のお言葉にうなずける、たくましさや包容力に満ちたF様邸です。

ご結婚後すぐに建てられたF様のお住まい。2人の息子さんがそれぞれ独立され、ご夫婦二人となられたことでリノベーションを決意されました。
テーマは「60代以降も生きがいをもてる家づくり。」
奥様が「家を建てた当時は珍しかったんですよ」とおっしゃる吹抜けはそのままに、LDKは木を多用した山荘のような雰囲気の中で、大勢が集まれる大空間へと生まれ変わりました。
また、息子さんたちの部屋だった個室は、1室を防音仕様のシアタールームに、もう1室はお客様が宿泊できるゲストルームに。
週末はシアタールームで、ご夫婦共通の趣味である映画鑑賞がはじまります。

とくに、ご主人が熟考されたのがキッチン。
料理を始めるきっかけとなったのは、息子さんたちが小学生になった頃、奥様が看護師の資格を生かして復職されたことでした。
そのうち奥様は夜勤もこなされるようになり、ご主人の腕前もアップ。
今では「なんでも作りますよ。海が近いから、良い魚が手に入るんです。
アクアパッツァは簡単でおいしいよね」ということで、こだわりの調理器具や食器類がずらり。
中でも、使いやすい日本のデザイナーのキッチンツールがお気に入りだとか。

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1. 作りながら会話できてゲストにも好評。
2. キャビネットの引き出しをフル活用する二段収納。
3. カウンター下が、小さなパントリーがわり。
4. 飽きのこないステンレスの取手、意外とポイントが高い。

いつも二人がここに。生活の真ん中にキッチンがある。

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キッチンのプランニングでご主人が譲らなかったのは、落ち着きのあるオーク材の扉と、ステンレスのワークトップの組み合わせ。
「プロの厨房っぽい雰囲気にしたくてね。
ざらついたステンレスだから、ガンガン使ってキズがついても気にならない。
むしろ味が出てくる」とは、なんとも男性らしいご意見。
さらに「僕はまず全部の材料をバーッと並べるから、このワークトップの広さはありがたい。
IHも頑丈だし安全だし、さすがドイツ製だなと思います。」とのことで、使い勝手は申し分ないようです。

ご夫婦ともお酒好きで、ご主人いわく「料理しはじめる時には、もうワインを開けてる(笑)」。
作りながら飲み、食べながら飲み、片付けてひと息ついたらまた飲み直す・・・。
そんな「ゆるい感じ」がお好きなのだそう。
それでも料理の味わいは、「ホントにお店みたい!」と奥様のお墨付き。
ワンシーズンに一度は、旧知のお友達やご近所さんを招き、旬の食材を使ったコース仕立ての食事会を開いているのだとか。
当日は書道の心得もある奥様が筆をとり、和紙に献立をしたためるというお話にも、大人らしいゆとりを感じます。
「食事会を始めてから、まったくご近所さんとは仲良くなかった僕も仲良くなれて。
今はむしろ、定年後が楽しみですね」とご主人。
終わりのない“食”を通じて、一生続く生きがいが生まれました。

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1. ガンガン使えて、10年後が楽しみなワークトップ。
2. 水切りカゴやアンダーネットは食器の乾燥スペースに。
3. シンクのオプションパーツを使えば、面倒な下処理もスムーズ。
4. 毎日の調理で、ドイツらしい設計に感謝。

F様邸。 ご主人様(59)/ 奥様 (53)

住居形態:戸建て/リノベーション

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